なんで日本はテレワークが普及しないんだろう?
海外だとけっこう普及してるってきくけど…
ズバリ日本は遅れています。
世界有数の先進国なのに、「働く」という意識に関して高度経済成長期のままだと思います。
この記事では、「なぜ日本でテレワークが普及しないのか」ということを世界と比較して解説します。
「働き方」が今後どうなっていくかも考察していきます。
なぜ日本でテレワークが普及しないのか
上の画像は日本でテレワークが普及しない主な理由です。
先に指摘しておくと、一番比率の高い「テレワークに適した仕事がないから」という理由に関しては「いいわけ」ですね。
次の項での”世界のテレワーク事情”で紹介しているグラフで、日本を含めた主要5ヵ国のテレワーク導入比率がありますが、アメリカが85%に比べて日本は19%です。
国の文化や企業・人の多さを比べると圧倒的にアメリカは多いと思いますが、業種にそこまで違いがあるとは思えません。
そういった理由から、「テレワークに適した仕事がない」じゃなく「テレワークに適した仕事がないと思い込んでいる」ということが言えます。
その他の大きな理由を3つ挙げて深堀りしていきます。
- 情報漏えいが心配だから ⇒ セキュリティの問題
- 評価や労働・人事関連 ⇒ 勤怠の問題
- 導入するメリットがよくわからない ⇒ 日本独自の働き方の文化問題
①と②は企業ごとにルールを作れば解消できますが、③に関しては根付いているものなので簡単には解消できないです。
それでは、1つ1つ紐解いていきます。
1.セキュリティの問題
社外秘や守秘義務、個人情報を扱う仕事だとセキュリティはかなり繊細な問題です。
どんな仕事でも少なからず、セキュリティに関わります。
私もシステムエンジニアなので、守秘義務の誓約書をよく書きます。
それだけにユーザーからOKがでないと、自宅でのテレワークさえもできません。
そういった背景から、OKをとるのに時間がかかるというのが原因となっています。
Zoomのバージョン4.6.9 (19253.0401)より前の 「zoom Windowsクライアント」を使用している人は、アップデートしてください。(アップデートはコチラ) オンラインコミュニケーションサービス[…]
2.勤怠の問題
管理の目が届かないので、本当に仕事をしているかが判断しにくいという問題です。
何時からスタートして何時に終了したかがわかりずらいと、給料や労災の関係上いろんなルールを考えないといけないです。
働き方の問題と合わせて、契約上の問題も絡んできます。
大企業となると、社員がいたり、派遣社員がいたり、業務委託の人がいたりとさまざまです。
そういった人たち全てのルールを決めるのも時間がかかりますよね。
ホリエモン(堀江貴文さん)が「テレワーク(在宅ワーク)でいらない社員があびり出される」という発言が注目されています。 この発言から2つ疑問が生まれます。 どういった人がいらない社員? なぜテレワ[…]
3.日本独自の働き方の文化問題
私はコレが”諸悪の根源”だと思っています。
ちょっと話はズレますが、日本の労働環境は、大雪が降ったり台風などの自然災害などが起こっても、会社に行かないといけないといった風潮があります。
私はその文化が意味不明です。
命の危機を冒してまで出社する意味がわかりません。
あまり知られていないテレワークを推進する協会
日本には「一般社団法人日本テレワーク協会」というテレワークを推進する団体があるんです。(公式HPはコチラ)
【協会理念】
ICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方であるテレワークを、広く社会に普及・啓発することにより個人に活力とゆとりをもたらし、企業・地域が活性化できる調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与する。
企業に対して、テレワーク推進賞というイベントも毎年やってるみたいです。
会員数は338企業(団体)なので、これから会員数も増えていくのではないでしょうか。
世界のテレワーク事情
世界のテレワーク事情はどうなっているかと言うと、テレワークは浸透していて次のステップに移行しています。
テレワーク先進国のアメリカを例に解説していきます。
テレワーク先進国のアメリカでは縮小の動き!?
そもそもアメリカはいつぐらいからテレワークの推進をはじめているかというと、1990年代からと言われています。
パソコン市場の世界的最大手のIBMがそのぐらいの時期に導入を始めたそうです。
そんなIBMも2017年にテレワークを廃止しています。
理由は、「コミュニケーション不足・チームワーク不足」が代表的な理由です。
他には次のような理由があります。
- テレワークを利用していた社員が勤務時間中に副業
- 自分の会社を立ち上げていたり
- 他の人企業やチームとのタイアップでのハンディ
など
世界でも先進的な企業である、GoogleやApple、Facebookなどの企業も推進はしていないようです。
理由はIBMと同じです。
アメリカの国民性は自由や個性を重んじる文化なので、テレワークとの相性はイイと言えます。
でも、コミュニケーション不足やチームワーク不足が原因でクリエイティブなアイデアが出にくかったりなど、問題点を重く受け取った企業が多かったため縮小という方向へ進んでいったと考えられますね。
テレワークの次のステップ
「先進的有名企業はテレワークを推進していない」という説明をしましたが、前述でも触れましたがアメリカでは次のステップとなっているからです。
次のステップとは、「会社に来たくなる取り組み」です。
- 著名な建築家のデザインしたオフィス
- 無料の食堂
- 無料での車の点検サービス
など
アメリカらしいアプローチですね。
しかも、理にかなっています。
「出社したらこんなイイことがあるよ~」というお得感と、「こんなおしゃれなオフィスで仕事をしている」という優越感をうまく刺激して社員のモチベーションを底上げしています。
2020年06月 追記
コロナウイルスで世界中がテレワークをせざるを得ない状況になった中で、世界のテレワーク事情がさらに次のステップへ移行しました。
内容を詳しくまとめた記事は下の記事です。
2020年のコロナウイルスをきっかけに世界の働き方に革新が起ころうとしています。その内容というのが、「オフィスをなくす」というモノです。 この取り組みに対して、フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバ[…]
まとめ:自分がどういう風に働きたいかで幸福度がかわる
テレワークの普及の裏には、「テレワークをしたくない人・してほしくない人」もいます。
- テレワークしたくない人の意見:「家では仕事に集中できない」や「監視されてないとちゃんと仕事できない」といった意見です
- テレワークしてほしくない人の意見は:一言でいうと「亭主元気で留守がいい」と言うやつです
いろんな思想が渦巻く中で一番イイ選択は、「自分に合った働き方をする」ということです。
テレワークしたい人が、テレワークできない会社で働くとストレスですよね。
逆も同じです。
今後の動向を考えてみると、日本でもテレワークを導入する企業が増えてくると思います。
働くことは生きていく中で切り離せないコンテンツであるし、ストレスが溜まる原因の1つです。
そういった中で、自分はどういう働き方をしたいのかを考えて環境を整えることで、「働く」というストレスがかなり改善され人生の幸福度にも繋がると思いますよ。
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