「お客さんから問い合わせにいつでも対応できるようにしないといけない」とか「メンタルがやられる」って聞いたこともあるんだけど…
自分には絶対ムリだ…
10年システムエンジニア(SE)やってますが、こんなことないです。
いつの時代の話ですか?って感じです。
どんな仕事でも言えますが、急がしい時期は当然あります。
でも、常識の範囲内です。
現在は労働基準法をしっかり守っている企業も多いので、「システムエンジニアはメンタルがやられる」ということは今や都市伝説です。
じゃあ「なぜ、システムエンジニア(SE)の仕事がきついと言われていたのか」ということにフォーカスして、昔と現在とを比較しながら解説していきます。
最後に「これからの働き方はどうなっていくか」を考察します。
なぜ昔はシステムエンジニア(SE)の仕事がきついと言われたか
昔は仕事がきついと言われた理由は次のように考えられます。
- システムエンジニア(SE)の数が根本的に少ない
- パソコンが1人1台ではなかった
- 世間のシステムに関する知識が少なすぎた
上の3つが代表的な理由となっています。次は1つ1つ具体的な解説と現在はどうなっているかを考えます。
きついと理由言われた理由:1.システムエンジニア(SE)の数が根本的に少ない
この職業が誕生してまだ歴史が浅いためシステムエンジニア(SE)人口が少ないです。
しかも、現在と比べるとインターネットの普及も現在より全然されていないため、情報が少なく専門性はかなり高かったそうです。
それに加えて、パソコンの操作がCUIが一般的という時代です。
”CUI”とは
”Character-based User Interface”の略で、操作をコードで行うこと。
コードを把握していない「フォルダを作成する」と言った操作もできないUIのこと。
現在でもCUIでの操作をしたりしますが、ほとんどのパソコンやアプリなどはGUIが一般的です。
”GUI”とは
”Graphical User Interface”の略で、操作を画像や図を選択することで行うこと。
CUIとは違い、フォルダの画像をクリックすることでフォルダの中身を確認するなど、直観的に操作できるUIのこと
そう言った背景からシステムエンジニア(SE)やプログラマー(PG)の人口もなかなか増えない時期が長かったと思います。
現在は誰でもシステムエンジニア(SE)・プログラマー(PG)になれる
職業としての認知度が高くなってきたということと、情報が誰でも簡単に手に入る時代になったということもあり間口が広がっています。
資格がいらないということも理由の1つかと思います。
システムエンジニアになるには資格がいるのかな...専門的っぽいし取得しといた方がイイのかな〜どういうことを勉強した方がイイのかな〜 勘違いしている人が多いですが、システムエンジニア(SE)になるため[…]
きついと理由言われた理由:2.パソコンが1人1台ではなかった
現在では当然1人1台です。
大手だと全社員にSurface(サーフェス)を支給している企業も増えてきています。
昔はどうやって開発していたのか
”机上デバック“と言って、紙にプログラムを書いてそれを見ながら処理を考えていました。
机の上でデバック(処理の動きを確認)するので“机上デバック”と読んでいたそうです。
きついと理由言われた理由:3.世間のシステムに関する知識が少なすぎた
最近では、やっと世間からシステムエンジニア(SE)という職種が認知され始めてきています。
その影響もあって、システムを作ることの難しさなどを“ぼんやり”でも理解してくれているユーザーが増えてきています。
なので、案件の工数が常識の範囲内となっています。
昔はシステムは身近にあっても別世界のモノという認識があったみたいで、システム作ることに対しての難しさが伝えづらかったとそうです。
それに加えてシステムは高額だし、形として残るものでもないので余計に理解してもらうことが難しかったと思います。
これからシステムエンジニア(SE)の仕事はどうなる
過去と現在とを比べながら説明してきました。
「これからどうなるか」を考えたときに、この先のシステムエンジニア(SE)はもっとマルチな働き方になっていくと思います。
どういうことかというと、システムエンジニア(SE)がユーザーの要望を叶えるだけのシステムを作ればいいという時代が終わり、そのシステムに+αすることで「ユーザーに対してどういう付加価値を与えることができるか」という働き方になるということです。
例えば、デザイン面です。
企業のデザインは灰色で無機質なシステムが多かったです。
なぜかというと、その企業の社員しか使わないシステムのデザインにまで予算を使うのはもったいないからです。
それと、パソコン以外にもタブレットやスマホなどの他種多用なデバイスに対応できるレスポンシブなデザインが必要になったということもあります。
そうなってくると、システムエンジニア(SE)は「Webデザインもできた方がいい」ということになってきます。
私も最近では、システムエンジニア(SE)の仕事でデザインを考えたりする仕事が増えてきています。
「現在のトレンドはどうなのか?」、「ユーザーの企業のイメージカラーは?」などを考えたりします。
デザインの他にもいろいろな付加価値を考えることができますが、とにかくユーザーとしては「システムを作れるのは当たり前、あなたに頼めばそれ以上にどんなうれしいことがあるの?」ということです。
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システムエンジニアの需要と供給
それとあと1つ言える確実ことは、需要はこれからもどんどん増えていくということです。
昔からですが現在も供給が追いついていません。ぶっちゃけ人手不足です。
大手も中小も関係なく人手が足りていません。
理由は、システムエンジニア(SE)は転職が多い流動的な職種だからです。
企業に縛られないので、勤めている会社がイヤだったらすぐにやめられてしまいます。
世間の意識も仕事に対して「やれやれ、どんどん」というような昔の思想もほとんどなくなってきているということも要因の一つだと思います。
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じゃあシステムエンジニア(SE)って楽ってこと?
楽なときもあるしきついときもあります。
トラブルや納期遅延が発生すると、連日の深夜残業や休日出勤もあります。
まとめ:システムエンジニア(SE)はきつくない
現在はシステムエンジニア(SE)という職種が特別きついというわけでもなければ、楽というわけでもありません。
昔はシステムエンジニア(SE)という職種自体の歴史が浅かったのできつかったのかもしれませんが、現在では、他の仕事と変わりません。
私の場合だと、トラブルや納期遅延などがないときは定時に帰宅できています。
残業するメリットも特にないので、それだったら早く帰って副業していた方がまだメリットがあります。
システムエンジニア(SE)の副業は単価が高いです。
今はシステムエンジニア(SE)もアフターファイブ(死語かなw)の時代ですよ。
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